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2009.12.27

映画アバター(Avatar)を基準に今後の3D映画は語られる

映画アバター(Avatar)を川崎東急109シネマにてIMAX 3D 字幕版で観てきた。

監督はあのタイタニックのジェームス・キャメロン担当だが、構想14年、制作4年、公開に至るまでの道程は平坦ではなかったらしい。

そもそもCGアニメ以外の実写タイトルで全編3Dという時点でかなりの挑戦である。ハリーポッター「謎のプリンス」では、3Dは最初の15分だけという実験的導入だったが、そのクオリティは賛否両論だった。(メンターが空を飛ぶ視点のシーンは良かったが、静的なシーンは結構厳しかったというのが個人的な感想)。

しかし、このアバターについては2時間超の全編3Dである。しかし、3Dであること自体を忘れさせるくらいの自然さを備えつつ、3Dの迫力も生かすという絶妙なバランスを一挙に成し遂げていた。不自然な表現があるとすぐに目に疲れが出てしまうGlassあり3D映像でここまでの自然さを出すのは並大抵の作り込みでは不可能なはずである。実際見終わったあとの目の負担はほとんど皆無であった。

今後出てくる3D映画は、アバターを基準とした比較で語られることになるだろう。

まず上手だなと感じたことは、実写の俳優のシーンより、3DCGキャラクターを使ったシーンを多く用いたことだ。3Dカメラでとったとしても、やはりCGのほうが細かい深度管理ができるので、より緻密な調整ができる。顔の表情も実際の俳優の顔の動きをキャプチャしているそうで、細かい深度調整の施された表情のクオリティは、素晴らしい出来栄えだった。

一方で何から何までCGにしてしまうのではなく、なかなかCGでの完全な再現の難しいもの、例えば風に揺れる木や草等には実写を使いつつ、うまくCGと組み合わせていたあたりもよく考え抜かれていたと思う。2Dであってもいい加減な物理演算で不自然な動き方をするものが少しあるだけで、没入感が一気に覚めてしまう。そうしたことが3Dになると命取りになるのだが、アバターでは徹底的に不自然な動き方をするものが取り除かれていたように思う。

もうひとつ良かったのは、3Dならではの空間表現だ。ガラスや浮遊する小さな虫などを使って、2Dでは難しい空気感の醸成に成功していた。もちろん空を飛ぶシーンのダイナミクスや爆炎のリアルさにも立体オブジェクトの配置は寄与していたのだが、静かなシーンにおいて、比較的小さなオブジェクトを空気中にまばらに配置する手法は、ため息の出るほど美しいパンドラ星の自然を、よりリアルにさせることに成功していた。

ストーリー自体はハリウッドにありがちな非常にわかりやすい二対立構造なのだが、緻密に作りこまれた3D映像は、従来にないレベルの感動を与えてくれた。3Dを導入することが目的なのではなく、より観客が没入して楽しんでもらうための新しい映像を実現するための手段として3Dを用いて、その導入に成功したのがアバターという映画なのだと自分は感じた。

後に、3D映画ブーム元年であったと言われるであろう2009年から、こんなにすごい3Dタイトルがでてきてしまった以上、後続は大変だとは思われるが、次なる3Dの良作に期待していきたい。邦画であればFFVIIアドバンストチルドレンの3D化あたりに期待してしまうなぁ。


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