« PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(動機編) | Main | PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(Wiiリモコンで操作向上編) »

2006.12.29

PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(導入編)

動機編に引き続いて、実際のPS3へのLinux導入、動画再生環境の整備の手順をまとめてみる。

インストールするディストリビューションはFedoraCore5(FC5)を選択した。PS3への導入の解説サイトも多いし、FC5自体の情報も豊富だ。FC5のインストール手順は、FIXSTARSさんのサイトがわかりやすくて助かった。

◆導入に際して用意したものは以下の通り。
・ワイアレスキーボード、マウス(SANWA SUPPLYのSKB-WL09SETBK)
  付属のUSBドングルを挿すだけで一発で認識した。PS3 GameOS/LinuxOS共に動作確認できた
・FedoraCore5のインストールDVD、AddOnPackageのCD
  DVD、CDのISOの書き込みには、ImgBurnを使用した


◆X Windowの軽量化
標準のWindowManagerであるGnomeはかなり動作が重い。やはりメインメモリが256MBしかなく、RSXへのアクセスも禁止されている現状では快適な動作は厳しいようだ。そこで軽量WindowManagerとして定評のあるXFCEに切り替えた。FC5の場合、yumでインストール可能だ。

yumではhttp接続を行うが、proxyの設定が必要なネットワーク環境の場合には、以下の環境変数をホームディレクトリの.bashrcファイルに設定しておく

export http_proxy=http://<ホスト名 or IPアドレス>:<ポート番号>/

XFCE関連のrpmを一括インストールする

#yum groupinstall XFCE

起動後のランレベル3からは、startxの代わりに以下のようにすればXFCEが起動できる。

#startxfce4

GUIデザインがGnomeに比べると寂しいのだが、テーマを好みのものに変えるのが良いだろう。自分は、MacOSX風のものに変えてみた。上記のテーマはGnomeだともっとMacライクになったりするし、やっぱりGnomeが良いという人は、設定変更で軽量化を図る方法もある。

#gconf-editor

で、設定エディタを起動して"apps/metacity/general/reduced_resources"にチェックを入れると、ウィンドウの移動がフレームになりレスポンスが幾分改善される。


◆WindowsOSのストレージ(NTFS)へのアクセス
Sambaクライアントを使うことになるのだが、FC5ではmountコマンドに統合されているようだ。書式は以下の通り。

mount -t cifs //(Windowsコンピュータ名)/(共有フォルダ名) (マウントディレクトリ) -o username=(Windowsユーザ名)[,password=(Windowsパスワード)][,iocharset=(デフォルト文字コード)]

Windowsコンピュータ名はIPアドレスでもok、共有フォルダ名はWindows上でつけた共有名に合わせる。また、iocharset=utf8を指定することで、日本語名のフォルダ、ファイルをきちんと表示してアクセスすることができた。一旦マウントに成功すれば、Gnome/XFCE共にファイルブラウザからローカルストレージと同等にアクセスできるので非常に便利だ。これでPS3のHDD容量を節約できるし、コンテンツをコピーする手間も省くことができる。


◆動画再生プレーヤーの選択
Linux環境で定評のある動画再生プレーヤーには以下のものがある。
totem
mplayer
VLC

対応Codecの種類数はどれも十分なのだが、実際にPS3+FC5環境で動作させることができるかどうかは別問題だ。結論から述べると、VLCでは再生が確認できなかった。totemと一緒にインストールをすると競合を起こすという報告もあったが、詳細は調べてはいない。動作報告例があったらまた更新したい。

mplayerとtotemはどちらも再生自体は確認できた。しかし、mplayerはスケーリングをすると縦ノイズが載ってしまう不具合があったため、最終的にはtotemに落ち着いた。

FC5はtotemのGStream版がプリインストールされているが、WMVやDivXに関してはxine版のほうが動作報告例が多く、また対応Codecを増やすのも楽という情報があったので、totem-xine版に入れ替える手順を以下にまとめる。

まずは、yumの検索対象にlivnaリポジトリを参照できるようにしておく

#rpm -ivh http://rpm.livna.org/livna-release-5.rpm

次に依存関係のあるライブラリを自動でダウンロードしてくれるようにextraリポジトリを有効化させておく。編集対象のファイルは、/etc/yum.repos.d/fedora-extras.repoで、5行目あたりにある[extras]の項目のenable値を0から1に変更する。

totem-gstreamとtotem-xineは共存できないので、プリインストールされているtotem-gstreamを削除する

#yum -y remove totem

totem-xine関連モジュールをインストールする。totem削除時にrythmboxが一緒に消されてしまうので、一応再インストールしておく

#yum -y --enablerepo livna install totem-xine totem-lib rhythmbox

対応Codecを増やすためにxine-libを追加インストールする。

#yum -y --enablerepo livna install xine-lib*

デフォルト設定では、SPDIF出力のノイズが酷かった(音が割れた)が、ALSAドライバをESD経由でたたくとクリアな音声出力を得ることができた。Homeディレクトリの~./gnome2/totem_configファイルの「audio.driver:alsa」となっている箇所を「audio.dirver:esd」に変更して、プレイヤーを再起動すればok。

D5出力環境で、手元にあったWMV9,DivX4/5,XVidファイルを、好きなサイズにスケーリングして再生することができ、全画面出力もきちんと動作したのでかなり満足のゆく結果となった。たまに、タイムサーチをした際に音声にノイズがのることがあるがまぁ気になるほどではない。


一応mplayerでも画音出力は得られたので、試した手順は記載しておく
本体インストールはお決まりの作業

#yum -y --enablerepo livna mplayer*

/etc/mplayer/mplayer.confファイルの「#vo=xv」となっている箇所を「vo=x11」に変更(#を削除する)。aoはao=sdlにしておく。またHomeディレクトリの~/.mplayer/configファイル(なければ作成)に、zoom=yesと記載しておくと一応スケーリングができるようになる。....が前述のとおり、縦縞のノイズが載ってしまい、まともな画は得られなかった。スケーリングサイズをかなり小さくするとノイズが消えたりはするのだが....。totemが動作してしまったので、これ以上深追いするのは辞めにした。追加情報があればまた更新することにする。

ひとしきり動画鑑賞を楽しんでいたのだが、既存のWindowsPC→アンプ→TV接続の頃からの重大な不満点を思い出した。PC用の椅子に座って、卓上でマウス操作をしている分には困らないのだが、ソファーにどっかりと腰を下ろして視聴するには、100歩譲ってキーボード操作はひざの上でやるにしても、マウス操作はいかんともしがたい。かといって十字キーベースのリモコンをつないでもあまりユーザービリティは改善しそうにない。マウスとキーボードが一体になったMS Remote KeyboardVGP-WKB1を購入するという手もあるが、やはりログインなんぞを済ませた後のプレイヤー操作は、リモコンのように片手で済ませたい。

こんなわがままな用件を満たすソリューションがひとつ思い当たった。そう、先日のBinary2.0Conference2006で注目を集めたPS3Linux+Wiiリモコンという組み合わせである。


|

« PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(動機編) | Main | PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(Wiiリモコンで操作向上編) »

Comments

はじめまして。
この記事を参考にさせていただき、同じようにtotem-xineをインストールできたのですが、
「Homeディレクトリの~./gnome2/totem_config」という部分がどうしても分かりません…
totem_configというファイルが見付からないのです。
ちなみに、DivXなどの動画は見られるようになりました。(音が割れています)

Posted by: こう | 2007.04.14 at 11:27 PM

totem_config、見付かりました。
ですが、viにて「audio.dirver:esd」と変更保存しても、
プレイヤーを起動すると、必ず「audio.dirver:auto」に書き戻されてしまいます。

できましたら、esdにする辺りも詳しく教えて頂けませんでしょか?

Posted by: こう | 2007.04.15 at 01:48 AM

ひさしくブログにアクセスしていなかったので、コメントへの対応が甚だしく遅れました。すいません。

設定変更を実施されているtotem_configファイルが、作業を実施しておられるユーザーアカウントのhomeディレクトリ配下のファイルかどうかを確認していただくと良いかもしれません。

Posted by: ねおん | 2007.06.04 at 10:24 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/1288/13251667

Listed below are links to weblogs that reference PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(導入編):

« PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(動機編) | Main | PS3は汎用メディアプレイヤーの夢を見るか(Wiiリモコンで操作向上編) »