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2004.03.06

イノセンスを観て

攻殻機動隊から9年。製作に3年の歳月をかけた押井監督渾身の続編だ。

以下激しくネタバレしています。映画を見終って何か語りたい方たちだけどうぞ。
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世界観にはもうサプライズはなかった。STAND ALONE COMPLEX(SAC)でおなじみのゴーストダビング、電脳戦、アンドロイドなどを超高品質に再構成した印象しか受けなかったからだ。しかし、これは間違いなく世界最高峰のアニメーションであり、CGとアニメの融合という観点ではもうこれ以上のものは望めないレベルまで達していたように思う。キャラクターまでCGにしてしまうとFFの二の舞になるし、あれが最適なバランスだったと思われる。

この映画で一貫して強く発信されていたメッセージは以下のようなものだ。
「人は独りでは生きていけない。では誰と生きるべきなのか。」
バトーにとってそれは犬であり、トグサにとっては家族であり、素子にとってはネットの生命体(笑)だったわけだが、それに本質的な差はあるのか?ということが言いたかったのだろう。その論拠をアンドロイド暴走事件を通して丹念に積み上げていくような構成だった。

実際、子供を育てるのとペットを溺愛することにあまり差はないだろう。あとは個々の感覚の問題であり、幸福の定義を論じるの同じで、論じる価値はあるが答えはでないという類の論題だと思う。それを「人間」と「人形」にあまり差がないことを根拠に説得されたところで、うーん・・・という感じ。正直見終ってあんまり気分よくなったんだよなぁ。初代攻殻はネットの海に飛び込んだ素子にこれからのネットバブル(?)を予感させてもらって何となく前向きになれたんだが、イノセンスについては陰鬱な未来しか想像できなかった。

アンドロイドの暴走や自殺のいうテーマはSACでいくつかあったし、そういう意味でも新鮮さに欠けたのかもなぁ。最後に救出された少女の声、どこかできいたことあるとおもったらやっぱり人狼の赤ずきん役(武藤義美)か!こうやってディープな声優ワールドに嵌っていくんだろうな。いかんいかん。

繰り返しになるが、アニメーションとしては間違いなく傑作だ。
後味が悪いことを除けば(まだ言うか :P)。

kmt氏の評価法に従って、自分の評価=9点/他人へのお勧め度は(押井ファンなら=9点,そうでない方=7点) とさせていただきます。今年は大友氏や宮崎氏の新作が控えておりアニメ豊作な年になりそうですね。

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Tracked on 2004.03.15 at 10:55 PM

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