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2004.03.18

白い巨塔2004-最終回

白い巨塔の最終回の放映が終わりました。
原作を読んでいないのであくまで1978年版との比較なのですが、あまりのストーリーの違いにびびりながら鑑賞しておりました。気になった点を挙げてみます。

・財前が里見に依頼してCTスキャンをしてまで病状を確認した
 1978年版では最後までガン告知がなされませんでしたし、里見医師も告知しない方針に従っていました。ただし、財前は黄疸がでたことで自分の死を予期してはいたようです。

・柳原が財前の担当医師をしていた
 どう考えても不自然すぎませんか??!!!2004年版で柳原医師は責任を押し付けられそうになって突発的に傍聴席で騒いだだけでしたけれども、それでも大学病院に留まれるわけがないですよね。(1978年版では柳原は対質尋問にまで応じて裁判の場で証言しました)。しかも担当医まで押し付けられてやるだなんて!頑なに見舞いをすることすら拒んで自らの過ちを悔いた柳原のほうに魅力を感じたのです。

・財前が最後まで改心しなかった
 これは一番ショックでした。1978年版では手紙の中で自分のやり方が間違っていたことを切々と語っていたのですが、2004年版では手紙の前半部分のみの朗読で打ち切り(>_<) 「ガン専門医として恥だ!」→「完」だなんて、財前はただの頑固者ってことで終わってしまったような・・・・。

そんなわけで個人的に不満で一杯の2004年版白い巨塔の最終回だったのでした。
で、来週の特別版はなにやるんでしょうねぇ(←文句を言いつつ観る奴)


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2004.03.06

イノセンスを観て

攻殻機動隊から9年。製作に3年の歳月をかけた押井監督渾身の続編だ。

以下激しくネタバレしています。映画を見終って何か語りたい方たちだけどうぞ。
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世界観にはもうサプライズはなかった。STAND ALONE COMPLEX(SAC)でおなじみのゴーストダビング、電脳戦、アンドロイドなどを超高品質に再構成した印象しか受けなかったからだ。しかし、これは間違いなく世界最高峰のアニメーションであり、CGとアニメの融合という観点ではもうこれ以上のものは望めないレベルまで達していたように思う。キャラクターまでCGにしてしまうとFFの二の舞になるし、あれが最適なバランスだったと思われる。

この映画で一貫して強く発信されていたメッセージは以下のようなものだ。
「人は独りでは生きていけない。では誰と生きるべきなのか。」
バトーにとってそれは犬であり、トグサにとっては家族であり、素子にとってはネットの生命体(笑)だったわけだが、それに本質的な差はあるのか?ということが言いたかったのだろう。その論拠をアンドロイド暴走事件を通して丹念に積み上げていくような構成だった。

実際、子供を育てるのとペットを溺愛することにあまり差はないだろう。あとは個々の感覚の問題であり、幸福の定義を論じるの同じで、論じる価値はあるが答えはでないという類の論題だと思う。それを「人間」と「人形」にあまり差がないことを根拠に説得されたところで、うーん・・・という感じ。正直見終ってあんまり気分よくなったんだよなぁ。初代攻殻はネットの海に飛び込んだ素子にこれからのネットバブル(?)を予感させてもらって何となく前向きになれたんだが、イノセンスについては陰鬱な未来しか想像できなかった。

アンドロイドの暴走や自殺のいうテーマはSACでいくつかあったし、そういう意味でも新鮮さに欠けたのかもなぁ。最後に救出された少女の声、どこかできいたことあるとおもったらやっぱり人狼の赤ずきん役(武藤義美)か!こうやってディープな声優ワールドに嵌っていくんだろうな。いかんいかん。

繰り返しになるが、アニメーションとしては間違いなく傑作だ。
後味が悪いことを除けば(まだ言うか :P)。

kmt氏の評価法に従って、自分の評価=9点/他人へのお勧め度は(押井ファンなら=9点,そうでない方=7点) とさせていただきます。今年は大友氏や宮崎氏の新作が控えておりアニメ豊作な年になりそうですね。

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2004.03.02

MSOffice差異化の道具としてのWebサービス

米Microsoft,ExcelとFrontPageにeBayと連携するWebサービス機能を提供
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/USNEWS/20040302/140759/

MSのWebサービスで提供される機能をWindows/Officeに統合する動きは着々と進んでいるようで、今回はeBayが「取り込み対象」になったようです。
ここであえて「取り込み対象」と表現したのは、FrontPageの吐き出すHTML(CSS+JScript)がIE依存になりますし、ExcelがWin専用である以上、利用者のプラットホームを固定する囲い込みに他ならないからです。つまりユーザーがeBayのサービスを利用するにはIEやExcelを用意する必要があり、その結果Windowsを購入するしか道がなくなるわけです。

HTMLベースインターフェースの非力さはユーザーのリッチクライアント指向の原動力となっており、ブラウザにプラグインを追加する形で実現されるFlashやCurlなどに注目が集まっています。しかしMSは、ブラウザそのものを捨ててWindows及びOfficeをWebクライアントにするという構想を着実に進行させています。オフィスやホームなどでWindows/Officeの操作に十分習熟したユーザーが増えている以上、この野望の達成確率は極めて高いと言えるでしょう。代替候補として期待されているOpenOfficeの順調な成長に伴い、マルチプラットホーム上でのMSOffice相互運用が現実味を帯びてきたのですが、MSはWebサービスを絡めた差異化をしっかりと行っているのです。(Office形式のXMLのパテント申請のニュースもありましたね)

AmazonやGoogleなどいわゆるネット専業型企業の強みは、Webサービスインターフェースの内側で保持する「すぐには集められない大量のデータとその加工」(ユーザー嗜好に応じた本の情報やランク付け検索インデックス)にあり、逆を言えばそれだけが優位性を保つためのアセットです。そのアセットを部分的とは言えWebサービスで公開されているわけですから、Webサービスクライアントを書ける人たちからすれば喜ばしいことです。しかし、サービス提供者は自らのアセットを切り売りしていることにもなるわけですから、そのサービスの使われ方を常に把握していかないと、いつの間にか「庇(ひさし)を貸して母屋(おもや)を取られる」という事態に発展する危険性があると思います。

それを狙うあからさまな動きがあるわけですから。

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