DRMが起こす社会構造の変化
村山さんの「ペプシとiTunes Music Store(ほか2本)」に対するトラックバック
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/000993.html
----
直々にトラックバックに対するコメントを頂き、うれしい限りです。
さらには提案までしていただいたので、それに対するレスポンスと
今日の記事の内容を絡めてまとめてみます。
***
先の記事ではWintelに依存しない相互運用可能なDRMの整備を主張したが、
それに関して村山さんに以下のような提案をして頂いた。
「代替案として、世の中のDRM規格の全てに対応できるような機能を作りこみ、利便性を確保するとともに、IT業界側で複数のプレーヤーが共存し、一方的な交渉力を与えないようにする、という戦略を採り、デジタル家電市場の急拡大(=既存家電からの買い換えの促進)を狙う、という手もあるように思う。 Neonsさん、いかがでしょう?」
全てのDRM規格に対応するのは、ハードウェアとの連携の仕組みや、テストを含めたコスト的な面など、様々な困難が想定されるため、簡単にはいかなそうである。
しかし、"IT業界側の複数プレーヤーとの共存による一方的な交渉力の解消"は賛成できる点で、要は特定の企業だけが提供できる技術に依存しない形で実現される事が重要だと思う。例え一つの規格に収束せず、複数の規格が並立する状況に陥ったとしても、どこの企業でもライセンスさえ受ければ実装できる規格だけにすれば、DVDのマルチレコーダーのような対応もありかもしれない。(ユーザーからすればまたかよ・・・というシナリオですが)
結論としては、これまでのようにDRMの機能で商品やサービスの差別化を図るのはではなく、DRMによって課せられた共通制限の中で各メーカーが競争するような体制が好ましいということである。ただ、MSの今までの行動を考えるとその実現は難しいかもしれない。(準拠するふりをして密かにWin依存にするのがとてつもなく巧いので)。
一つ確実に言えることは、DRM規格の問題をどう解決していくかで、家電業界の将来は大きく変わってくるということだ。
さて、今日の村山さんの記事では、iTuneのダウンロードコードを使ったペプシのキャンペーンが思わぬ形で音楽業界の改革を図る団体を支援する形となった、という話が取り上げられていた。この例からわかるように、DRMが及ぼす社会的な影響はこれからますます大きくなっていくと思われる。(iTuneの楽曲の転売問題もDRMの今後を問う斬新な事件でした。)
きっちりと既存コンテンツ業界の利得を守る仕組みがネット上で整備されてることで、レッシグ教授が推進しているCreativeCommonsのような取り組みにも価値が出てくるのではないだろうか。
これからも、DRM関連の動向に注目していきたい。


Comments