2018.08.02

なぜマネジメントなのか - 10年前に読みたかった本

ここ数年、かつてない頻度で勉強会に参加している。
その主催者もしくは発表者でよくお見かけするのが@Vengineer氏だ。

@Vengineer氏が必読書としてよく挙げるドラッカー本だが、主要なものは以前に読みつくしていた。
しかしそれでもマネジメントとしてなにかこう上手くいかない、歯車が噛み合わないもどかしさを
ここ数年の自分自身の課題として感じていた。価値の創造や戦略のほうばかりに気をとられ
結局マネジメントとは何なのか、そこがわかっていなかったのだ。

そんな@Vengineer氏がドラッカー以外でよく言及される本があった。

それが本記事のタイトルにもなっているジョアン・マグレッタ著の「なぜマネジメントなのか」だ。

本書は、マネジメントをある年齢に達したら、果たさねばならないネガティブな職務だとは捉えていない。

冒頭から「21世紀で一番重要な革新とは何だったか?」という問いから始まる。
様々なテクノロジーによって生活の質向上の恩恵を被ってきたが、
一番重要な革新は、「組織を動かす思考とその実績の累積であるマネジメントの原則である」と説く。

マネジメントの本質は、「複雑なこと、専門的なことを、実践に移すためのもの」と定義される。
インターネットによってひたすら加速していく知識経済の中で働くということは、かつてないレベルで
技術が複雑化して、専門性が細分化されてきた環境の中で結果を出す必要に迫られていることを意味する。
そして、このトレンドが続いていくことは間違いない。

したがって、マネジメント能力とは、それが仕事であるかどうかに関わりなく、われわれみんながマネージャーのように考える術を学ぶ必要があると主張されるのだ。

ここから「マネジメントとは結局のところなんなのか。」「うまく果たすための普遍的な原則は何なのか」について、これでもかと文章のあちこちに金言が散りばめられ、怒涛の展開が始まる。
ここから心に刺さった箇所を列挙していきたいと思う。

・マネジメントの仕事は、うまく機能する組織を作り上げること
・組織と人間を動かすための汚れ仕事であるマネジメントの仕事
・マネジメントは行動の技術
・組織は目的のためにある、組織の内部だけに終わってはならない
・組織はその外部の人々のニーズを満たすためにある
・仕事がうまくいっているかどうか確かめる真のテストはたったひとつ
 その仕事に対して喜んでお金を払う顧客がいるかどうか
・顧客自身が決める必要を満たすことによってのみ、組織は成功することができる
・「製造側の発想」
 自分がなにをつくるかに始まり、コストがいくらかによって価格を決め
 そこから顧客に売る=Make and Sell モデル
・そうではなく、顧客の目を通して外側から内側を見る必要がある
 「マーケティングの発想」= Sense and Response
・良いビジネスモデルは良い物語を語る
・成功したビジネスモデルは、当然のことながら、既存の他のものと比較して良いやり方だということ
・戦略の極意は何をしないかを選ぶことである マイケル・E・ポーター
・マネジメントとは他者を通じてパフォーマンスを行うということ
・他者が喜んで協力してくれないことには、マネジメントはほとんど何も達成することができない
・価値創造のもっとも強力な源泉は人間の頭と心に秘められている
・結局黄金律、自分がそうされたいように人にもしなければならない
・あなたが人に信頼してもらいたいように、他人を信用しなさい
 約束を守れ
・個人への敬意、組織の中で普遍的かつ公に賛美されている価値観
 効果的なマネジメントは個人への敬意を土台としている
・人はそれぞれに異なり違った適性があることを認めること
・適切な人間を最大のチャンスのあるところに置く
・優れたマネージャーは何が教えられ、何が教えられないかの違いを見分ける知恵を持っている
・優れたところをさらに伸ばす手助けはできるがその人自体を変えることはできないし
 またしてはならない
・マネージャーが学ぶべき最も重要な訓練:共感
・外側から内側をみる、他者の目を通して世界をみる
・他人とうまく協力して働くということは、自分の権限とものの見方の限界を受け入れること
・価値創造とは、顧客の目を通して世界をみること
・優れた戦略家は、ライバルの目を通して世界をみる
・優れたネゴシエーターは、相手方の目を通して世界を見る
・仕事での関係は上下も横の関係もますますネゴシエーションに近いものになっている
 耳を傾けるだけではたりない。想像力を駆使して、他者の世界に入っていこうとする姿勢でなければならない
 これは敬意をもって個人に接するために欠くことのできない側面
・人が自分自身を管理することができるように手助けする
・自己認識を促す
・マネジメントと人を操ることは紙一重
 どこが境界線かを示すのは難しいが、その一線を超えると人はそれを敏感に感じ取る
 心理学が自己認識のために適切に使われているときと、コントロールの道具として
 濫用されているときはちゃんと見分けられるもの
・マネジメントとは、共同での仕事の遂行を可能にする原則である
・価値創造がその使命であり、そこでの価値は外側から内側をみることで規定される
 一番大事なのは目的
・目的にあったデザイン:戦略 いかに組織が他と異なり、他者よりもより良くなるかを具体的に示すもの
・組織をデザインするということ:
 境界線と権威のラインを引いて、戦略を実行にうつす手段を作り出す
・実行すること:  約束した結果をだせているか
 ゴールを設定し、進歩の程度から目を離さず、今日の実績と明日の実績とのバランスをとるためのイノベーションを行い、優先順位を決める
 そこに資源を配分し、人に責任ある仕事を負わせ、説明責任を課し、共通の使命を追いかけるために、それぞれが自己管理できるように叱咤激励すること
・マネジメントはこうしたことすべてをうまくこなせなければ、成功はおぼつかない
・技術的知識と人間に関する洞察の両方が必要
・恐るべき複雑さや不確実性と変化に対処する大きな視野と気質も必要
・分析と共感、熱狂と好奇心、決断力と忍耐力も必要
・マネージャー達は、何もかもに疑いを持ち、何一つ当然と思わず、それでいて仕事を
 実行するために他人を信用しなければならない。
・本当の問題点は超えるべきハードルがあまりに高すぎて、これまで自力でそれを超えた
 人間がほとんどいないに等しいということなのではないだろうか
 あらゆる面で優れている人間はごく稀。
・チーム全員に必要なのは、誠実さと狭い利己主義を超えた共通の使命への献身
・マネジメントは、組織の目的に最も適した道を選ぶトレードオフの技術なのだ
・ 結果に対して、本当の説明責任を負えるような方法を発見することこそ努力の中心となる

読み進めるごとに、足りなかったピースがカチッとはまっていく感覚に感動すら覚えた。
マネジメントとはなにか、マネジメントの原則とはなにか。
この点を明確に定義したという点で、本作は名著中の名著だと思う。

ぐるっと世界が展開してめまいすら覚えた一文を最後に挙げたいと思う。

他者を通じて仕事をする必要があればあるほど、われわれは自分自身を理解しなければならない

複雑化、専門性が極限まで高まっている現代において、他者の助けを借りずには仕事はなしえない。
共同での仕事の遂行が必須であり、その手段がマネジメントなのである。

改めてマネジメントの原則の根幹をあげるとすれば、やはり黄金律だろう。
自分のしてほしいと思うことを人にもするためには、自分を外側から客観視して、相手の目からみて
どうしたら嬉しいかを考える必要があるのだ。
自分の尊敬する上長は、マネジメントのコツは常に斜め上から自分を見下ろす客観性だと語った。
そうなのだそういうことなのだ。

ルカ6章31節に書かれている黄金律は幼少のころから知っていた内容だ。
しかしこれがマネジメントの根幹であり、価値の創造でも、戦略をたてるときにも、交渉するときにもワークする、汎用性の持った時代に左右されない、根源的な原則であるという、その価値に理解が至っていなかったのだ。

本書が邦訳されたのは2003年、実に15年前だ。
あと10年この本を早く手にとっていればもう少しいろいろ変わっていたかもしれない。
いや、当時読んでもその価値は理解できていなかったかもしれない。
今年40歳になるこのタイミングで読めたことに、いまはただただ感謝する他ない。

欠けていたピースをつなぎ合わせ、価値創造→戦略策定→実行に移すための組織デザイン→計画進捗の管理→そして説明責任を果たしつつ結果をきちんと約束通り出す。
このすべてを泥臭く、着実に旋回させていくために、これから壁にぶち当たる度に、本書をもう一度紐解き、マネジメントの原則を噛み締め、そしてただ実行していくのみだ。

素晴らしい本に出会わせてくれた@Vengineerさん、本当にありがとうございました。

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2013.11.10

DSC-RX10はNikon1爆速軽量望遠システム代替となりうるか?!

Nikon1 S1+FT1にFマウントAF-S 85mm f/1.8GAF-S 55-200mm 55-200mm f/4-5.6Gで35mm換算200mmf/1.8、148-540mm f/4-5.6の構成で大満足な望遠システムライフを送っている。

先日の運動会では実は200mmでは物足りなくて、我が子だけを写真の枠に収めるためには500mm超えの必要なシーンが多かった。200mmを超える画枠が必要なのは動物園くらいだろうと良く言われるが、案外他でも使えるシーンは多いのだ。

スマホカメラに搭載されるセンサースペックの向上はめざましく、ボケすらもアプリで後加工でそれなりに処理できてしまうこのご時世において、<超>望遠は専用カメラに残された数少ない代替不可要素だと言える。

ちなみにこちらは多摩動物公園でS1+55-200mmを使った作例
Dsc_3935_01 Dsc_3974_01 Dsc_4488_01


55-200mmの稼働率がグンと上がっている今日この頃に、気になる1インチセンサー搭載の望遠ズームカメラが発表された。

DSC-RX10である。

かねてより、DSC-RX1とRX100の間を埋めるモデルとしてRX10はAPS-C化されるという噂だったのだが、予想外の1インチセンサー搭載で24-200mm相当のF2.8通しという野心的なレンズと組み合わせてきた。

もともとPanasonicがFZ200で600mmF2.8というスペックを実現していたが、あくまで1/2.3型センサー止まりで、到底画質的に許容できるモノではなかった。
(それを言うなら1インチも画質的にありえないというハイエンドな方ももちろんおられます。自分基準では1インチが分水嶺と捉えてくだされば幸いです)

一方で、DSC-RX10はRX100M2で高感度耐性に定評のある1インチ裏面照射ExmorRセンサーを搭載して、200mm相当までとはいえ手ぶれ補正ありのF2.8で攻めてきたことは興味深い。

本命のα7/α7R(これについては後述)のチェックのついで(^^;)にソニービル銀座でRX10にも触わることができたのでレビューを書いてみようと思う。

まず外見の第一印象は、「ガッシリ」である。α99、NEXシリーズ、RX10の順で並べられていたのだが、ぱっと見でα99並みのゴッツイ外見だ。(ちょっとこれは言い過ぎか^^;)

手にとってみるとこれまたずっしりとくる。Nikon1S1がボディ(240g)+FT1(150g)+55-200mm (335g)=725gなのに対してRX10は813gとなっている。たった88gの差なのだが、ずんぐりとした厚みのあるボディのためか結構重く感じられてしまった。

AFも像面位相差には非対応で、コントラストAFらしいジンワリフォーカス。あまりキビキビとは言えなかった。そしてなにより致命的だったのが、レンズが電子ズーム式であった事である。

55-200mmではレンズリングをクリクリと回してササっと画枠を変えるのに慣れきっている。というかズームとはこういうレスポンスで動くものだと思い込んでいた。しかしRX10の電子ズームは、レンズリングを回してから実際にレンズに反映されるまでのタイムラグがあまりに酷い。NEX5Rのキットレンズも電子ズームだったのだが、標準域画角でのズームと望遠域でのズームは動かす度合いの幅がまるで異なる。

これではAFの遅さも相まって、枠を合わせている間にシャッターチャンスは過ぎ去ってしまうだろう。

ため息をつきながら、そっとRX10を元の位置に戻したのだった。

新製品と価格を比べるのはフェアではないが10万を超えてしまうRX10の値段設定もちょっと厳しい。Nikon1S1も随分ボディの値段が下がっていまは3万を大きく割っている。10万を出すならばFT1と55-200mmに加えて85mmf1.8まで買い足すことができてしまう。像面位相差の爆速AF、85mmf1.8の強烈な大口径クオリティを換算200mmでつかったときの迫力、540mm超えという超望遠ズームを実現する55-200mmの魅力の前では、RX10は霞む点が多い。

現状1インチセンサーでレンズ交換式のカメラはNikon1しか存在しない。いっそNikon1がRX100M2の1インチ裏面照射ExmorRセンサーを積んでくれさえすればもうそれで満足だったりするのだが。その一方で、フルサイズ対応を果たしたEマウントを1インチセンサー対応させるのも面白いかもしれない。ファストハイブリットAF対応かつトータルの重さを800g以下におさめて換算540mmを実現してくれれば、もう即座に乗り換えだろう。

まぁ...出ないなorz









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2013.06.20

Nikon1 S1のさらなる望遠強化を図る~540mmワールドに突入した話~

明るく軽い爆速AFをコンセプトとしたNikon1 S1+85mmf1.8の組み合わせだが、その画質にはかなり満足している。

PhotozoneのCXセンサーでの計測によると、絞りf4~f5あたりで最も解像するようで
このあたりの絞りで撮影すると、とても1インチセンサーとは思えないクオリティの絵が撮れたりする。

Dsc_3335_2Dsc_6957
Dsc_7550
(クリックするとGanrefのサイトに飛びます)

FXボディに装着すると、あの解像力で定評の高いSigma35mmf1.4すら凌駕するベンチマークスコア[DxO]を叩きだすようだ。そんな85mmf1.8の単焦点最高クラスのパフォーマンスを存分に楽しませてもらっている。

一方、素直にNikkon1望遠レンズをつけた場合と比較してどうだろうか。
1 Nikkor VR 10-100mm f/4.5-5.6 PDの場合、望遠域(71mm,100mm)は周辺の解像がかなり落ちている。1 Nikkor VR 30-110mm f/3.8-5.6 は、60mm、80mmでのスコアがかなり良く85mmのf4.0と同程度となっている。30-110mmも選択肢としては良さそうだが、あとはVRでどこまで暗いシーンでも耐えられるかの勝負になるだろう。やはりこの画角でのf1.8はなかなか得がたい価値なのだ。

そんなわけでNikon1レンズと比較しても、FT1+85mm f1.8はなかなか良いチョイスだと言えるだろう。

ところが、人間慣れてくると怖いもので、もっと望遠が効いたらなぁと感じるシーンが度々でてきてしまった。単焦点も良いのだが、ちょっとズームの世界にも興味が出てきたりもした。230mm相当の画角を大きく超える、さらなる望遠の強化を図りたくなってしまったのだ。

80年の歴史を持つNikkorレンズでは、望遠ズームのラインナップにも事欠かない。まず目に留まるのは大三元の一角、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIである。f2.8通しの最新手振れ補正VRII搭載、まさにNikkor最強の一角を占める名玉だ。

しかし、お値段もさることながら、重さ1540gはマウントアダプタFT1の制限のひとつである「ボディで支えられる385g以下」という条件を大幅に超過してしまう。そして、明るく、"軽く"の当初のコンセプトからも外れてしまう。

ところが、385g以下、FT1経由でAFの効く望遠ズームレンズという条件で探すと、なんとFXレンズはSigma、Tamron含めて全滅してしまう。泣く泣く将来のFXボディのための先行投資という側面を諦めてDXレンズで探すと、唯一1つだけ条件に当てはまるズームレンズが存在した。それはAF-S DX VR Zoom-Nikkor 55-200mm f/4-5.6G IF-EDだ。

これなら望遠端で200mm×2.7倍で540mm相当の画角を得ることができるし、f5.6だがVRによる手振れ補正効果で、公式ページによれば約3段稼げる。VRなしの85mm単焦点では大体シャッター速度1/125秒が下限なのだが、1/30秒や1/15秒でも手振れしないで撮れる可能性が出てくるとなれば、f値の暗さも補えそうである。しかもお値段も1万ちょっとでかなり安い。将来FXボディを買った場合にも、DXモードで使えばいいし、色々な作例を眺めてみて画質的にも自分なら満足できそうだと考え、望遠強化レンズとして購入を決めた。

Nikon1 S1に55-200mm f/4-5.6を装着すると外観はこんな感じ。

Dsc00963_01 Dsc00966_01
フード付き85mmf1.8と比べると細身だが、さらに長い...。

AF速度も問題なくサクサクで、結構クッキリと撮れるので満足度の結構高い投資となった。下の象とお猿は上野動物園で撮ったもので、柵から動物までの距離が結構遠いケースが多かったのだが、最大540mmの画角で余裕を持って撮ることができた。

Dsc_3798 Dsc_3875 Dsc_3950
(クリックするとGanrefのサイトに飛びます)

そんな中、師匠のantaresさんがAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRを購入された。大三元のf2.8通しにはスペック的に劣るがVRII搭載なので約4段稼げて、重さも850gにとどまっており、その取り回しの良さからf4通しシリーズは小三元とも言われる。

このレンズをS1に装着するとどうなってしまうのか、というのを試しにやってみた。


70200s10170200s102
こ...これは....さすがにアウトかと思われる...。(すでに前からアウトという説もあるが)
奥はD700に85mm f1.8をつけた状態。

しかし、この70-200mm f4は最短撮影距離が1mで、55-200mmの1.1mよりさらに寄れる。最大撮影倍率も1/3.6倍で簡易マクロと呼んでもよいスペックとなっている。レンズから手を離さない約束で試し撮りをさせてもらったところ、予想以上にクリアな絵がとれて感動モノだった。常用は無理なサイズと重さだが、こんな絵がとれるのであればまた時々お借りしたい^^;

Dsc_7257 Dsc_7502 Dsc_7530


Nikon1に望遠レンズを着けると本当に面白い世界が広がっている。
1インチセンサーは等倍ピクセルでの鑑賞に耐えうるギリギリのサイズだと言われている。画質を許容限界まで下げたが故に得られる2.7倍画角という果実をどう活かすかは、組み合わせるレンズ次第でさらなる可能性が見えてきそうだ。

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2013.04.30

快適なNikon1ライフを送るためのパーツ選び

Nikon1本体に加えて買うべきものが幾つかあったのでまとめてみる。

まずはSDカード。記録媒体は別売りなので真っ先に買うべきものとなる。

一口にSDカードといっても、Classごとに速度が異なってくる。[速いは正義! SDカード界最速を決めるベンチ対決!]

Nikon1の特徴として、デジタル一眼レフのフラグシップ機を超える1/16000秒の超高速シャッターと60コマ/秒の連写機能がある。望遠で動くものを撮る場合にはこの高速連写の活用が基本となり、SDカードの保存速度は快適な連写に直結する。

Class10では速度的に厳しいという報告もあったので、UHS-I規格のSanDisk Extreme Pro(95MB/s)を選択した。英語パッケージ版は保証期間が1ヶ月と短くなるが日本語パッケージ版より若干割安だ。


次はレンズを守るためのプロテクターだ。レンズキャップを外せばナイーブなレンズの外面が剥き出しとなる。レンズの接触がそのままレンズ傷とならないように、プロテクターは転ばぬ先の杖となるそうな。

Nikon1S1標準レンズキット「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」は40.5mm、「AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G」は67mmのプロテクターがフィットする。レンズ保護の機能だけを持ち、光学的には出来る限り何もしないものチョイスした。


レンズにプロテクターをつけても、今度はプロテクター表面が汚れる。この汚れを如何に綺麗にとるかが次の関心事となる。antaresさんおすすめは、ケンコー・トキナー ハイテククリーニングペーパーだ。撮影後にささっと綺麗に汚れを拭き取れる優れものだ。


説明書によるとS1の電池寿命は静止画で約220コマとあるが、VRレンズを使ったり、FT1経由でAFを繰り返していたりすると、わりとあっという間にバッテリーがなくなる。予備バッテリーは準備しておいたほうが良いだろう。
なんだかんだとコストがかさむので、バッテリーは互換ものを選んだ。評判もそこそこ良い。クチコミにもある通り、純正充電器で問題なく充電が可能だった。


最後は三脚だ。ただし、自分の場合夜景をそれなりの明るさでシャッター速度を伸ばして撮りたい、というニーズがあったからなので必須ではない思う。

標準キットレンズ「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」は手ブレ補正付きなので、焦点距離10mmであればシャッター速度1/10秒くらいまではなんとか手持ちでもブレずにとれる。しかしそれより長いシャッター時間でブレなし撮影はほぼ不可能だ。美しい夜景がとれている作例では、大体シャッター速度に1秒以上の時間をかけている。

ところが、せっかく本体を軽くしたのに三脚が重くて大きくなっては本末転倒....という考え方で検討すると選択肢は非常に狭くなる。カーボン製が軽いといっても基本的に1kgは超えてしまうし、簡単にカメラ本体よりお高い世界に突入する。そしてサイズは到底カバンには収まらない。

上記の条件にあう唯一の選択肢として存在したのがVelbonのウルトレックシリーズだ。Nikon1+FT1+AF-S NIKKOR 85mm f/1.8Gで740gなのでUT-43Qで十分なのだが、雲台に関する不満のクチコミが結構あったのと、水準器がない(Nikon1S1にもない)ことがマイナス要素となった。UT-53Qにも惹かれたが、出たばかりで割高だったのと重さ1.4kgはさすがに厳しそうということで、重さ1.2kgで水準器付きの「ULTREK 45L」にした。

以上でようやくひと通り揃った感触だ。Nikon1 S1の作例はGANREFサイトよりどうぞ。


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2013.04.22

Nikon1 S1+FT1+AF-S 85mm f/1.8Gで軽くて明るい爆速AFな望遠システムを組む

ひさびさのエントリはIT/AVからは少し離れた記事。Photo


子供の入園に合わせてカメラを買おうと思い立った。

スマホカメラで長らく満足していたのだが、デジタル一眼でないと実現できないことのひとつに、
遠い我が子を捉える「望遠」写真がある。

ちなみにiPhone5カメラのレンズは33mm相当/f2.4で、ポートレートに最適なレンズが50mm~85mm、望遠だと200mm以上と言われる。

しかし、明るい望遠レンズは大きく、重く、そして値段が高い。

例えば、Nikonデジタル一眼レフ(APS-Cカテゴリ)のフラグシップ機D7100AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8Gをつけると、お値段30万超え。重さも合計2kgを超えるし、サイズも凄いことになる

1kgを超えるノートPCの持ち運びがしんどくなってきたカメラ初心者の自分がこんな凄いものを振り回していたら、さぞ周囲をドン引きさせることだろう。

こうして、おのずとレフ構造をなくして軽量化を図ったミラーレス機に目が行く。構造的にシャッター音が大きくなってしまう一眼レフと違い、ミラーレスではエレクトロニックシャッターが使えるので周りへの音も気にせずに使える。ただし、一眼レフと比べてオートフォーカス(AF)速度が遅いという問題がある。じっとしていない園児を追うのにこれは致命的である。
理由だが、一眼レフ機で標準搭載される「位相差検出方式」に比べて、ミラーレスで一般的な「コントラスト検出方式」ではピント合わせに時間を要するためだ。
各方式の違いについては、我がカメラの師匠antaresさんのサイトが詳しい。
しかし、ミラーレスの進歩も早いもので、上記サイトの最後に記載があるように、位相差検出AFをセンサーそのものに搭載することで位相差とコントラストの両方を扱うハイブリットAF搭載モデルが出てきている。

SonyならNEX-6/NEX-5R、CanonはEOS M、NikonはNikon1だ。

Canon EOSMは3社で最後発なのにAF速度がやっぱり遅いという記事が多いため候補から外した。

SonyNEXはαEマウントに望遠レンズでf/3.5以下の明るいレンズがなく、αAマウントアダプタをつけたとして、f/2.8通しのレンズ70-200mm F2.8 G SAL70200Gは当然のごとく高い。
ただし、NEX-6はAPS-Cサイズなので画角が35mm換算で1.5倍になり、単焦点 135mm F2.8が実質202mm相当となる。
しかし、この構成でもお値段は20万超え、重さも本体(約345g)+LA-EA2アダプタ(200g)+レンズ(730g)で1.2kgを超えてしまう。予算と体力に余裕があればこの組み合わせでOKだろう。

Nikon1は3社の中で唯一CX(1インチ)サイズのCMOSセンサーを搭載している。センサーサイズについてはやっぱりantaresさんのサイトが非常にわかりやすい。もちろん1インチでは画質的に不利なのだが、良いこともあって35mm換算で2.7倍の画角が得られるのだ。これは非常に面白い特徴で、85mmのレンズを用意するだけで200mmオーバーの画角を得られるということになる。都合の良いことにAF-S NIKKOR 85mm f/1.8Gは非常にコストパフォーマンスが良いことで知られている。[dxomark][photozone]。dxomarkに至っては値段が3倍以上するAF-S NIKKOR 85mm f/1.4Gより良いスコアをつけていたりする。

Nikon1 S1(240g)+FT1(150g)+85mm1.8G(350g)で、お値段10万以下で軽量740gの229mm相当画角f/1.8という素晴らしいスペックが得られるのだ。ただし、レンズとボディのアンバランスさはある程度覚悟が必要となる。

Photo_3Photo_2Photo_4
上が標準ズームキットレンズ、
真ん中がFT1、
下が85mmf/1.8G
FT1+85mmf/1.8G装着 さらにフードもつけると何かが
吹っ切れる


しかし、同じ1インチCMOSセンサー搭載で無視できないのがSonyDSC-RX100だ。間違いなく現時点でコンデジ最強クラスのRX100とNikonS1を画質で比べれば、RX100に軍配が上がる。しかし、そもそも専用機を買おうと思ったのは望遠のためだ。RX100は光学3.6倍ズーム(28mm-100mm)で全画素超解像による処理で200mm相当まで得られるが、位相差検出非対応では望遠でのAFに若干不安が残る。ワイド端28mmではf/1.8な搭載レンズも、テレ端100mmではf/4.9まで落ちる。暗所での望遠というシーンも想定して、Nikon1システムのほうをとる決断をした。

もう一つの要素として、いつかはFX(フルサイズ)機が欲しくなるかも、というのがある。その場合、レンズ資産を活かせるレンズ交換式のほうを選んでおくと良いかなと。

デジタル一眼レフとコンデジ/スマホの間は、次なるカメラ主戦場かもしれない。先日GRが発表されたりしたが、これからもほどほどのサイズのCMOSセンサーとレンズを組み合わせた軽量カメラがたくさん出てくるに違いない。非常に楽しみな分野だ。

最後にNikon1シリーズの中で何を選ぶかだが、自分はJ3/S1がローパスフィルタレスで、なぜかS1が全Nikon1シリーズの中で最もスコアが良かったのでS1をチョイスした。しかし、基本性能は変わらないので、3万を軽く切ってきているJ1J2を選べば、より高いコストパフォーマンスが得られるだろう。

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2011.12.28

WireSharkとCentreCOM GS905LFでまるっと解析

Al

ひさびさに技術ネタを投稿。

ふとしたことからLAN上のパケットを解析するニーズが出てきたので方法を検討してみた。
パケットキャプチャソフトは無料定番のWireSharkが当確だが、ハブの選定はやや悩ましい。

昨今のハブはお行儀がよく、スイッチング機能によって宛先に指定された機器のつながるポートにのみパケットを流すため、WireSharkをインストールしたPCから他の機器に対するパケットをみることは原則できない。SSDP等のマルチキャスト系パケットとPC自身が宛先のパケットしか届かないためだ。Dropboxが頻繁に同期先クライアントを探していたり、WindowsがSSDPを発行しまくっていたりする様子も見れたりして微笑ましいがこれでは目的のパケットに辿りつけない。

そこでよく使われるのがリピータハブ、通称バカハブ/ダムハブである。古いハブは宛先を見ずに全ポートにパケットを流すため、その特性を利用して他機器宛のパケットも見るわけである。しかし古いハブは古いだけに10BASE-Tのものが中心で100BASE-T世代ではだいたいスイッチング機能がついてしまう。ストリーミング処理などが発生するケースではそもそも通信速度がでなくて正常動作がみられないという問題が出てきたりする。

最新の1000BASE-Tに対応しながらリピータハブとしても動作するハブとなると、ミラーリング機能を持つものが該当するが主に法人向けの高価な機種になってしまう。そんな中でも個人で手がだせそうな価格だったのがCentreCOM GS905LFだ。
フラッディングモードという名称だが、やっていることは宛先に関係なくパケットを全ポートに流してくれる機能だ。

指定したポートだけミラーリングをしたい場合には上位モデルのCentreCOM FS808TP V1が良いだろう。
(追記)FS808TPはギガビット非対応でした。


自分の場合は、GS905LFをチョイス。FLODDINGスイッチを入れると一旦全リンクが切れて、再度リンクが確立される。全ポートのパケットが大量に流れてきてしまうが、WireSharkの優秀なFilter機能で

ip.src == 192.168.0.100 and ip.dst == 192.168.0.200

などと送信元と宛先のIPアドレスを指定して、めぼしいパケットをみつけたら右クリックメニューから「Follow TCP Stream」を選択すれば、バラバラのパケットをトレースしてリクエスト、レスポンスの一連の流れを再構成してみせてくれる。

WireShark+CentreCOM GS905LFで非常に捗るというお話でした。

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2011.09.10

「シュナの旅」-不遇な時期を乗り越える

「シュナの旅」はナウシカの原作の執筆開始とほぼ同時期にかかれた宮崎駿のファンタジー絵本である。
1983年6月に初版刊行ということは、もう今から28年も前ということになる。

しかし取り扱われるテーマと世界観は、まったくもって古びない。むしろ新鮮さすら感じた。
「風の谷のナウシカ」、「天空の城ラピュタ」、「もののけ姫」などアニメの金字塔的な作品を生み出す前の萌芽のような煌きを随所に感じることができた。個人的には傑作だと思う。

そんな素晴らしい内容なのだが、あとがきの当時の宮崎駿は大変弱気だ。あまりに地味な企画なのでアニメ化は諦めたのだと書かれている。中国あたりでアニメ化するしかないかも、とまである。いまでは高い評価をうけている「ルパン三世 カリオストロの城」が興行的には振るわず、ちょうど不遇な時期に重なっていたらしい。

本来の価値と評価がマッチしない不遇な時期をいかに乗り越えて先にすすめるか。そこは表現、実現したい世界への熱意と本気さが鍵となるのだろうか。そんなことを考えさせられた一冊だった。


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2011.05.21

バンダイチャンネルのAndroid/iOSブラウザ対応はWebアプリにとってターニングポイントかもしれない

PC用に展開していたアニメ動画配信サービス「バンダイチャンネル」がAndoird/iOSに対応した
国内のアニメVODとしては最強の品揃えを誇るサービスが、
アプリではなく、Webブラウザで対応した点が大変興味深い。

Android向けには、現在PCで使用している配信インフラや動画ファイルをそのまま利用し、Adobe Flash Media Serverでのストリーミングサービスを提供。Adobe Flash Pleyerで再生する形となる。

iOS向けには、httpストリーミングと128bitの暗号化を利用したH.264のストリーミングサービスを新たに用意。QuickTimeで再生する形となる。

Android版はまだ試していないが、iPhone/iPadのSafariでストリーミング再生を楽しむことができた。さすがに有料で売ることが前提だけあって、初回や放送後一定期間限定の無料動画もCMがはいっていない。したがって、ほとんどタイムサーチをすることもないわけだが、ジャンプもサクサク動いていた。

FlashやSliverlightのDRMを使ったPCブラウザ向けの動画配信は多数あったが、おそらく商用コンテンツでスマートフォン・タブレットに向けてブラウザによる配信を実現したのは初めての例ではないだろうか。
(AndroidはFlashベースなので従来の延長線ではある)

HTML5/CSS3/JavaScriptによるWebアプリ開発において、目下解決すべき大きな課題の一つが商用コンテンツの取り扱いである。WebMにまつわるパテントのきな臭い動きに一抹の不安も覚える。しかし、今回のようにブラウザレベルで解決された事例が増えることは、間違いなくWebアプリの応用範囲を広げることに大きく寄与するだろう。

これでAirPlayまで使えたら業界パワーバランスまで変わりそうだなと思って試してみたら、さすがに音声しか出せなかった。

鋼の錬金術師 銀河英雄伝説シリーズ

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2011.02.24

3DSが売れるかどうか考えてみる

3DSの売れ行きが見通しにくい理由がまとめられていた。

任天堂、入念なリスク対策で臨む「3DS」発売日

(1)希望小売価格が2万5000円と同社のゲーム機としては高額
(2)過去のデータでは目玉機能の3D(立体視)映像にどれだけニーズがあるか予測しにくい
(3)3D映像はテレビCMなどで表現できずメディアで訴求しにくい
(4)「すれちがい通信」といったソーシャル機能を強化しているが、浸透には時間がかかる

上記に加えて体調への影響懸念があるという指摘だが、別の軸から理由を加えてみる。

それは、「従来機種で別に困らないかも」、という点だ。

GBAからDSの移行では、二画面、タッチパネルなど明らかな非連続な進化があった。しかし3DSは少々乱暴に言ってしまえば、3DボリュームをゼロにすればDSになる。

DS + DS Lite + DSi 合計で国内3200万台以上、全世界で1億台強出荷してしまった以上、マリオ、ポケモン、動物の森、脳トレ、ドラクエあたりのプラチナタイトルの次回作を3DS専用にすることはおそらく不可能だと推測する。

そうなると3DSローンチ後、年末に向けた大物タイトル情報が揃うにつれて、従来のDSファミリーでも遊べる(しのげる)という状況が徐々にみえてくるのではないか。

普通の経営者なら派生タイトルでお茶を濁すなど、中途半端な折衷案を繰り出して却って首を締めることになりそうだ。しかし、ここ数年奇跡を起こしてきた任天堂経営陣のことだから、もしかしたら前述のタイトルのうちどれかは3DS専用にするという英断を下し、ブーストをかけてくる可能性もある。プラチナタイトルの目先の売上を落としてでも3DSローンチ&従来DSから強制移行を図る気構えがあるかどうか、ここに3DSの命運が掛かってくるのではないか。

新機種ローンチ時に、専用タイトルとして常連だったマリオがない、名称がDSの地続きっぽい、というところから、なんとなく互換路線に流れる気がしているのだが、そこは今後を見守りたい。

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2010.11.24

Apple AirPlayはTVとネットを融合する最適解

Images


TVとネットの融合を図る取り組みはIT業界、家電業界でずっと続けられてきたが、AppleのAirPlayはその最適解を出してきたと思う。そもそもTV画面でネットコンテンツを扱う際には以下の壁を超える必要がある

(1)10フィート向けUI
 2~3m離れた画面でも視認性を保つ 
 PC向けコンテンツは20-30cm程度を前提としており、リビングでは成立しない

(2)文字入力
 十字キーと決定キーを基本とするリモコンから
 どのように文字入力をさせるかという課題

(3)映像コンテンツとそれ以外をどのように配置するか
 画面を分ける(PinP)、重ねるなど

PC向けOSに専用UIをかぶせる取り組みでなかなかうまく行っていなかったのがMicrosoft、どのバージョンでもMediaCenterEditionのWinOSはいつも格安でたたき売られる末路をたどった。

PCをそのまま(なぜかIAまで)TVに載せたのがGoogleTV。文字入力のために力技でフルキーボードとマウスをくっつけたリモコンを標準添付した。評判は既知のとおり

IntelはPCの画面をワイアレスでTVにそのまま出すアプローチ(WirelessDisplay)で挑戦を続けている。しかしリビングにノートPCを置くだろうか。いや置けるだろうかと言ったほうが良い。フルキーボードですら、リビングでは異質な存在なのだ。

初代AppleTVには迷いがみられた。iPhoneアプリRemoteを出してはいたが、まだTV向けのGUIにこだわっていた節がある。(AppleTVのGUIを大幅変更するアップデートがあった)

しかし、第二世代AppleTVは、「フルサイズでTVにコンテンツを出力する」ことだけに役割を留めて、(1)~(3)の課題を一気に解決してきた。GUIを10フィート先にだそうとするから専用のGUIが必要となり話がややこしく、制限のあるリモコンでTVを操作しようとするから文字入力に永遠に悩み、映像と一緒に別のコンテンツをだそうとするから分け方や重ね方に苦慮するのだ。

そう、画面をわけて、GUIは手元に出せば良い。この解にジョブスはたどり着いたのだと思う。

このように捉えるとAppleTVにはiOSが乗っているという説があるが、仮にそうだとしてもAppleTV上でアプリをかけるようにするとはとても思えない。Androidを家電に載せてAppleに先回りする動きが見られたが、実はAppleは全く異なる方向を向いていたことが今明らかになったのだ。

今回のiOS4.2アップデートに伴う標準添付アプリ群の一斉AirPlay対応が、これを雄弁に物語っている。すなはち

・YouTubeアプリ
・フォトアプリ
・iTunesアプリ
・Remote

これらすべてのアプリをAirPlay対応にして、映像、フォト、音楽のコンテンツ選択GUIをTVから切り離しスマートフォンとタブレットに担わせている。特にiPhoneにこれは絶大な効果がある。すでにユーザーは音楽とフォトをこれでもかと
溜め込んでいるので、大画面かつ大きなスピーカーで視聴できるとなれば飛びつくだろう。しかも使い慣れた操作のまま、AirPlayボタンをワンタッチするだけでTVに出力できる。そして映像コンテンツの購入やレンタルはその延長線上で使ってもらえる可能性がある(日本の場合まだコンテンツ不足は否めないが)

iPad版のRemoteに至ってはiTunesのコンテンツ閲覧GUIの取り込みまで果たしている。10フィート先の50インチのTVよりも手元の10インチのほうが多くの情報を提示できる。そしてタッチパネルで文字入力を含む自由な操作ができる。

なにより、スマートフォンやタブレットであればリビングに置いても問題ない。スマートフォンはTwitterやメールチェックのために家の中でも意外と持ち運ぶし、タブレットはファミリーで使うことが多いので、リビングやダイニングに置かれるシチュエーションが自然である。

実は、AirPlayで出来ていることの大半はDLNAでもできる。しかしTVからGUIを切り離すという所業は、TVやTVにつながる箱をつくってきた人たちからするとなかなか受け入れ難い側面を持つ。

しかし、もうAirPlayは始まってしまったのだ。

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